しばらくブログを書けないでいた。
毎日暑くて、疲れがひどかったとか…。
長めのお盆休み明けで、調子が出なかったとか…。
なんだか、仕事から帰ってパソコンを開く気にならなかった。
でも、そんなことはたいしたことではなく、一番の理由は息子が、
「学校に行きたくない」
と言い出したからだ。
薄々、そんな日が来る気はしていた。
夏休み明けからは、朝起きて何度も熱を計っては、
「平熱か…。」
と、ボヤいていた。
そうこうしているうちに、同じマンションの友達が迎えに来て、マスクをして靴を履く。
私は、息子がなにも言ってこないのだからと、
「いってらっしゃい。気を付けてね。」
とだけ言って送り出していた。
でもある日の夕方、仕事をしていると息子から珍しく電話が来た。
「ママ…。学校休みたい…。」
と、元気のない息子。
私「どうした?体調悪い?」
子「ん…。頭痛いかも。」
私「それが理由なの?」
子「いや…。もう、学校行きたくない。」
私「学校で何か嫌なことでもあった?」
子「いや…。特にないんだけど…。」
私「そっか。電話じゃちゃんと話せないから帰ったら話そうか。」
子「うん…。あのさ、パパには言わないで。」
私「…わかった。(…なんで??)」
そして夜、息子と話をした。
息子は、ポツリポツリと学校に行きたくない理由を話した。
クラスの雰囲気が嫌だ。
クラスが自分に合わない。
休み時間がつまらない。
休み時間が苦痛。
だから(?)授業に集中できない。
頑張っても成績なんて上がらない。
担任の先生もなんか嫌だ。
同じ部活の友達もクラスだと話ができない。
私「そうなんだ。○○君(優等生)はどうやって過ごしてるの?」
子「本読んでる。」
私「じゃあ、一緒に本読んで過ごせば?」
子「…やだ。」
その後は、
私「じゃあ、○○してみれば?」
子「…やだ。」
そんな繰り返し。
しまいには、
「生きていても意味がない。」
「生まれてこなければよかった。」
そして、
「ママは、僕が学校を休むのと、僕が死ぬのだったらどっちがいいの?」
と聞いてきた。
そんなことを言う息子にすごく腹が立ち、悲しくなった。
私は黙って部屋を出て、泣いてしまいそうになる気持を落ち着けてから部屋に戻り息子に自分の気持ちを話した。
息子は、パパとママにとって宝物であること。
息子には、毎日元気に笑顔でいてほしいと思っていること。
だから、『死』を選ぶくらいなら学校に行かなくていいと。
でも、簡単に『死』という言葉を使ったことが悲しいと。
そして、息子の抱えていることがそんなたいしたことではないと思っていること。
それは、自分の努力次第でどうにでもなると思っていること。
そもそも、学校には勉強をしに行ってるんだから、そこに集中すればいいと。
もし、ひどいイジメに合っているとかの理由なら学校には行かせないけど。
その程度の嫌なことから逃げる人生でいいのかと。
息子は黙って聞いていた。
少し目が潤んでいた。
そして、学校へ行かないことで起こるデメリットについても話した。
学校を休めば、ノートを取るとこもできないし授業も受けられない。
テストだけ受け、点数がよかったとしても内申は悪くなる。
進学できる高校の選択肢は少なくなってしまうだろうと。
今まで頑張ってきたのに、後悔しない?と。
その日は遅くなってしまったので、とりあえず寝るように促した。
そして、次の日は黙って学校に行った。
それでも、3日に1回くらいのペースで
「学校休みたい。」
と言った。
「今日の給食カレーだよ。」
と、喜びそうなことを伝えると登校できるレベルだったが、昨日はとうとう1時間目だけ遅刻をした。
そして、今日いつもチェックしているブログにこんな記事があった。
うちのことかと思った。
気づいたら、コメントをしていた。
すると早々に新しいブログの記事を載せてくれた。
結局、親次第なのかな…、と思った。
息子から聞く話だけじゃない学校の 様子を知っておこうと思った。
私はまだ担任の先生に話す気にはなれず、同じクラスのママ友にクラスの様子を聞いてみた。
「娘が、“今年のクラスはめっちゃヤバい!”って言ってたよ。わんぱくな陽キャの比率がすごく多いって。おとなしい子にはきびしいかもしれないね…。」
と教えてくれた。
なるほど。
全てが繋がった気がした。
息子の過ごす、今の中学校の組織は『陽キャ』と『陰キャ』で分類されている。
そして『陽キャ』の中には“心優しい子”と“わんぱくな子”がいて、息子にとっては『わんぱくな陽キャ』がものすごく苦手なのだろう。
例えば、大騒ぎして盛り上がりすぎてぶつかってきても、そのことに気付かないような子には、乱暴な印象を持っているのだろう。
その『わんぱくな陽キャ』がたくさんいるのだ。
…気持ちはわからないでもない。
私も思い返せば、中学生の時も高校生の時も『学校(クラスや部活)』が世界の全てだった。
勉強のことも、家族のことも関心はなく、人生のオマケみたいなものだった。
そして特に嫌なことがなくても、毎週日曜日のサザエさんを見るころには、
「…あ~、明日学校やだなぁ。」
と思っていた。
実際、遅刻もよくしたし、脇の下で体温計をこすって38度位にして
「熱があるみたい…。」
と親をだまして学校を休んだりもしていた。
息子はそんなズル賢さはない。
…かわいいじゃないか。
そんな風に考えたらなんだか気持ちが楽になった。
これから、どうなるかわからないけどきちんと向き合いその時の最善を探せばいい。