今と昔は違う

 

今ではそんな人は見かけないのだけど…。

私が子供の頃は『怒ってくれるご近所さん』がいた。

 

人の家の壁に、不思議な書ける石で落書きをしていると、

「こらっ!!消しなさい!!!」

って、バケツとたわしを準備してくれるおじさん。

 

友達みんなで遊んでいて、犬のフンを踏んだ子をからかって泣かすと、

「コラーッ!!意地悪するな!!!」

って、ほうきとちりとりを両手に追いかけてくるおばさん。

 

団地に住んでいた頃、兄弟喧嘩で家の中でドタバタしていると、

「うるさいっ!!静かにしろっ!!!」

って、怒鳴り込んでくる下の階のおばさん。

 

今だったら、近所のおじさんは子供を注意をしない。

そもそも落書きをしている子供を見たことがない。

 

今だったら、道端にウ◯コがないし、野良犬がいない。

友達を泣かしたら、学校の先生か相手の親から電話がくるだろう。

ほうきとちりとりで追いかけてくるサザエさんみたいなおばさんもいない。

 

今だったら、下の階のおばさんが怒鳴り込んでくることはない。

なんならそのおばさんは

「雨降ってたから洗濯物取り込んどいたよ!」

と、時には勝手にあがり込んできていた。(うちもカギを掛けていなかった

 

道端でゴムだんをしている子供も見ないし、公園でエスケンしている子供もいない。

公園はボール遊びを禁止されているからサッカーやドッヂボールもできない。

 時代は変わったんだな~と思うのと同時に、

『ママが子供の頃は…。』

って、つい言ってしまいがちだけど、少し改めないといけないな…と思った。

 

 

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息子と同様、姪っ子も受験生になった。

ずっと塾に行きたいと訴えていたが妹の許可が下りず、

「勉強がついていけなくなってしまった…。」

と、泣いて訴えてようやく春から塾に行かせてもらえるようになった。

 

小学生の頃の姪っ子は先生からの評価も高く、通知表はほぼ「よくできる」。

中学生になって順位で出るようになり、わかった成績は「真ん中」。

ずっと優等生できた姪っ子は少しショックだったのかもしれない。

 

『オール3は真ん中ってことでしょ!』

と考えている妹にとって、1や2がなくて(5もない)4がいくつかある姪っ子は

『平均以上の子』。

受験に興味のない妹は情報が30年前で止まってしまっている。

『塾は、成績の悪い子orトップ校を目指す子が行くところ』

『経済的に大変なのにわざわざ行かせる必要はない』

という考えだった。

 

『今は提出物や授業態度をまじめにやってれば2や1にはならないんだよ!』

『だから3は真ん中じゃないんだよ!』

『3だからって偏差値50あるわけじゃないよ!』

『オール3の子ほど、取り組み方でその後の選択肢がかわるから!』

と言ったが納得できない様子。

『だって私が中学生の時はそうだったし!』

って30年前の話をする。

・・・時代は変わっているんだよ。

と言いたかったけど、私もなんとなくで感じていただけなので調べてみた。

 

 

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約20年前に、通知表の付け方が相対評価から絶対評価に変わった(らしい)。

 

相対評価とは…

 生徒を成績順に並べて、
・5を生徒数の7%につける
・4を生徒数の24%につける
・3を生徒数の38%につける
・2を生徒数の24%につける
・1を生徒数の7%につける

 という決まりのもとに割り振る。

 

クラスが40人なら

・5が3人
・4が9人
・3が16人
・2が9人
・1が3人

というかんじだろうか。

今なら、2や1がつく人はこんなにいないような…。

 

ほんとは『5』の能力があっても『4』をつけるしかない子もいて。

ほんとは『3』でもよかったのに『2』をつけるしかない子もいたのだろう。

 

 

絶対評価とは…

『生徒が各教科の目標に対してどれだけ実現できたか』が基準となる。
これは人数に関係なく各教科の基準に対する到達度に応じて、生徒一人ひとりの評定を決める形となっている。
『もしかしたら、クラス全員5がつくこともある』ということになる。

 

たしかに、昔は『誰もが認める神童』みたいの子が『5』を取っていたけど、今は『5』を取ることがそこまで難しくなくなった気がする。

 

《千葉県が調査した、令和2年度の中学3年生の成績分布表》
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これをみてわかるのは、

今は『5』『4』が多くなって『2』『1』が少なくなった

ということ。

『3』でも下位20%に入ってる可能性もある。

そして『5』は上位20%もいる…。

偏差値の感覚も今と昔でかなり違うのかもしれない。

 

まして、姪っ子のような女子は通知表の評価がよくなりがち。

・先生の印象がよい

・挙手が多い

・ノートがきれい

・内容はないけど感想文などめいいっぱい書く

・忘れ物をしない

 

同じ『3』でも偏差値は40台の教科もあるだろう。

中学時代、平均すると『オール3』の女だった私が姪っ子にまだ勉強が教えられているのも納得がいく。

自慢じゃないけど私の通知表には2もあって(4もあったけど)、

「アヒルさんがいる!」

と母によく言われていたくらい。

それでも偏差値50を切ったことはなかったので、

『昔と今の偏差値の違いってこんな風かな~』

って考えてみた。

 

相対評価時代》

5→70~

4→60~

3→50~

2→40~

1→40未満

 

絶対評価時代》

5→65~

4→55~

3→45~

2→40~

1→40未満

 

 

受験生の親としては、自分の経験は参考程度にして、通知表は数字だけで判断するのではなく、その中身を見極めないといけないな~と思った。

 

 ・・・妹には言えないのだけど。